【COLUMN】開催レポート・SETOUCHI MIHARA 瀬戸内の魚介と地酒ペアリング

「幸せの三原ぐるめ」の取り組みでは3回目となる2020年のイベントは、タコを始めとする瀬戸内の魚介と地酒をテーマにしたコース料理を味わう、ペアリングイベントです。これまで「幸せの三原ぐるめ」では三原の名物・タコ料理をテーマにイベントやキャンペーンに取り組んできましたが、今回はタコに加えて季節の瀬戸内の魚介、地元の食材をテーマにメニューを構成しました。そして三原の地酒を料理にペアリングさせ、料理とお酒をともに味わっていただける内容になりました。

瀬戸内海沿岸に位置する三原市。新鮮な魚介を味わうことができますが、一方で久井町や大和町、本郷町などは豊かなやまなみの自然あふれるエリアもあり、新鮮な農産物を手に入れることができる環境でもあります。今回のペアリングコース料理で使った地元の食材はこちらです。

タコ/穴子/牡蠣/メバル/芝海老/三原みのり牛/神明鶏/里芋/レモン/はちみつ

さあ、これらの食材によりどのような料理が提供されたのでしょうか。今回のイベント運営を担当したのは、この2店舗。普段はそれぞれ自分のお店で腕をふるうシェフが、イベントのための特別コラボレーションにより実施しました。

ビストロ・プティ・ラパン/杉一生さん>

三原港の横に位置する、今回のイベント会場となったお店です。気軽に瀬戸内の鮮魚やお肉などを楽しめる、フレンチをベースにした洋食レストラン。食材とお酒は、地元のものにこだわって使っています。地酒以外のワインの品揃えも豊富です。

Trattoria di Miramare FURUOKA/古岡義忠さん>

三原の海沿いエリア・須波に位置するイタリアンレストラン。店内全席から瀬戸内海を眺めることができます。瀬戸内の食材を活かした、豊富な種類の豪快なイタリア料理を味わうことができます。ペット同伴ができるテラス席もあります。

この二人が考案したイベント当日限定のコース料理メニュー、そしてお酒の内容はこちら。異なる背景を持つ二人のシェフのコラボレーションにより、どのような化学変化が生まれるのでしょうか。

そして、料理とお酒のペアリングはこのようなコンセプトで組み立てました。

アミューズ【生牡蠣 × 虹之麦酒・醉心橅のしずく青】 

ー生牡蠣の濃厚なミネラル感とオリジナルのソースのトマトの甘み。お酒を口に含んだ時に広が るフルーティな香りとの相性がポイントです。 

前菜【タコのコンフィに穴子のスモークカダイフ揚げ × 虹之麦酒・醉心料亭で飲めるお酒(上撰)】 

ー酒造好適米を磨き上げ、その米の芯と清冽な水だけを原料に醸しあげた、端麗でキレが良く、 喉ごし爽快な飲み飽きのしないお酒とスモーク感のある調理方法がマッチします。 

前菜(温)【三原みのり牛のカルパッチョ × ACE(No.1)】 

ー国産牛の上質な脂をすっきりと流す発泡のワインで、あっさりとお召し上がりいただけます。 赤ワインにした葡萄は、三原市高坂町で丁寧に育てられた、ニューベリーAという品種です。豊 かな果実味が、肉の旨味を引き立てます。 

パスタ【タコと牡蠣のペンネアラビアータ × ACE(No.1)】 

ー魚介とトマトの旨みたっぷりのペンネ・アラビアータには、すっきりとした飲み口とミネラル 感のあるACE(No.1)がぴったり。しなやかなタンニンはニンニクの風味とトウガラシの辛みと もマッチします。チャーミングなスタイルで、飲み心地よく楽しめます。 

魚料理【地物のメバルのポワレ 瀬戸内海の芝海老のアメリケーヌソース × 醉心純米酒辛口 素濾過】 

ーのど越し綺麗な辛口でありながら、口当たりの味わいは純米酒らしい麹の味を楽しみたいお客 様の為に「素濾過(すろか)」と言う、活性炭を使わない濾過方法をとっています。季節の鮮魚と 海老の濃厚なソースと麹の味がマッチします。 

肉料理【骨付神明鶏のコンフィ 色々きのこの赤ワインソース 里芋のアリゴ × 醉心米の極み】 

ー濃醇な辛口、品良くひかえめな香り。軟水は素材の旨味を引き出すお水と言われます。このお 酒は、緑豊かな山里で汲み上げた軟水を仕込水に丹念に醸すことで、濃醇な米の旨味を持ちつ つも、辛口のすっきりした飲み口に仕上げています。コンフィの濃厚さと里芋のまろやかさがマッチします。 

ご参加いただいたお客様のほとんどは、料理もお酒も残さず召し上がっていただきました。「料理とお酒を一緒に勧めてもらったので新しい発見があり楽しかった」「刺身で食べることが多いタコを、コンフィという珍しい料理で食べたので感動した」「三原にこんなにたくさんの食材があることを初めて知った」「工夫した料理とのペアリングが楽しかった。地酒もこんなにいろいろな種類があるという再発見ができた」といった感想をいただきました。

料理とお酒を一緒に味わうことで、楽しみが増すペアリング。イベントの機会のみならず、各お店でも味わっていただき、三原での食体験を楽しんでいただける方が増えることを願っています。